用語説明
コンプレッサーとは、空気やガスを圧縮し高圧で送り出す産業用機械です。工場の電力消費量の約20~30%を占める重要な設備として、省エネ対策の中心的な対象となっています。
コンプレッサーの主な仕組みと種類
コンプレッサーは気体を圧縮する方式により大きく分類されます。容積式は空気を一定空間に閉じ込め体積を縮めて圧力を得る方式で、レシプロ式やスクリュー式が代表的です。動力式は遠心力などで気体に速度エネルギーを与え圧力に変換する方式で、大規模プラントで使用されます。
レシプロ式はピストンの往復運動で圧縮を行い構造が単純で低コストですが、振動や騒音が大きい特徴があります。スクリュー式はネジ状のローターの回転により圧縮するため静音性に優れ、連続運転が可能で工場用途に最適です。
コンプレッサーの産業用途と重要性
コンプレッサーは圧縮空気を動力源として幅広い分野で活用されます。製造業では工作機械やエア工具の駆動、塗装作業、清掃用エアブローに使用されます。建設現場では釘打ち機やドリルなどの建設機械の動力として不可欠です。食品・医薬品製造では包装工程や搬送に、電子部品製造では精密な圧力制御が求められます。
一般的な工場では圧力0.7~0.9MPaのコンプレッサーが広く使用されており、空気の安全性と取り扱いの容易さから油圧に代わる動力源として普及しています。
コンプレッサーの省エネ対策の重要性
コンプレッサーの省エネには温度管理とエア漏れ対策が重要です。製品仕様や年数、環境により異なりますが、吸気温度を40℃から30℃に下げると約3%の効率向上が見込めます。また、元圧力を0.1MPa下げることで約4~5%の消費電力削減も可能です。
エア漏れは工場の送気量の30%に達する場合もあり、継手の劣化やホースの破れが主な原因です。穴径1mmの漏れでも年間数万円の損失となるため、定期的な点検が不可欠です。
工場のIoT化による電力監視と省エネ推進
SIRCのIoT電力センサユニットは、コンプレッサーの消費電力を簡単に測定できる商品です。2本の線にクランプすることで、力率を加味した有効電力の把握が可能です。電気工事不要で15秒で取り付けることができます。
また、SIRCクラウドサービスや、IoTデジタル入力ユニット、IoT角度センサユニットなど複数のセンサを活用することにより、電力使用量の見える化、稼働状況の分析やエア漏れの検出にもお役立ていただけます。非稼働時間帯の電力測定でエア漏れの時間間隔を監視し、対策前後の効果検証を容易に行えます。
株式会社丸山製作所様では、コンプレッサーの省エネで電気使用量を25%削減された事例もご紹介しています。

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