お客様インタビュー|TMES株式会社
- IoT角度センサ
- IoT電流センサ
- SIRCクラウド

TMES(ティーメス)株式会社は、1966年の設立以来、工場、病院、商業施設などの設備総合管理を専門に手がけ、建物に集まるすべての人々に安全で快適な環境を提供しつづけています。
持続可能な発展が求められる現代において、設備の長期的な維持管理やメンテナンスの重要性が高まると同時に、人口減少による労働力不足といった課題に対応するため、最新技術を活用した新たな設備管理の形が求められています。
今回は、先進的な設備管理の実現に向けた、IoT角度センサユニット、IoT電流センサユニット、SIRCクラウド を活用した取り組みについてお話をお伺いしました。
今回お話を伺った方
事業本部 大阪支店 支店長補佐 倉田様
事業本部 大阪支店 技術3課 砂原様
―貴社の事業内容を教えてください。
当社は、建物の設備管理を専門とする「設備総合管理」会社です。現在は、工場や商業施設、病院など幅広い分野での施設管理を手がけています。
長年の経験と実績に基づいた総合的な企画力を活かしながら、最新技術を活用した「デジタルメンテナンス」の導入も積極的に進めています。
―どのような施設でご活用いただいているのでしょうか?
当社が管理を受託している、1975年に建設された築50年の研究施設です。この施設は24時間稼働しており、昼間は3名、夜間は1名のスタッフが常駐しています。
設備の巡回点検、防犯対応、機器の異常確認、さらにはエネルギー使用状況のデータ分析まで、建物の安全を維持するためのさまざまな業務を行っています。
―弊社の商品が必要になった経緯を教えてください。
少子高齢化による人手不足が進む中で、IoT機器を活用した業務の効率化や、夜間の無人化を叶える保守管理体制の構築を検討していました。
同時に、お客様により高度なサービスが提供できるよう、データに基づいた改善提案の可能性も探っていました。
―弊社商品はどちらでお知りになりましたか?
2015年頃からIoT機器に関する調査を進めていたのですが、新聞に掲載されたSIRCの記事を目にし、興味を持ちました。
―弊社商品の導入の決め手や、選定において意識されたことを教えてください。
他社製品の多くはデータの収集に手間がかかる点が課題となっていましたが、SIRCのセンサはクラウド対応で利便性が高いと感じました。
また、古い建物にも工事不要で簡単に後付けできる点もメリットでした。
施設の所有者であるお客様に説明を行い、ご賛同をいただいた後、2023年9月にテストを実施し、同年11月に本格導入に至りました。
―現在、どのような場所に設置されているか教えてください。
IoT角度センサユニットは、空調用冷温水配管や蒸気配管、真空タンクなどの計器15か所に設置しました。取扱説明書を見ながら、1日で全ての設置作業を完了することができました。


IoT電流センサユニットは、ポンプ、空調機ファン、排気ファンなどの設備60か所に設置しています。センサヘッドは、パチッと簡単に取り付けることができ、設置作業は非常にスムーズでした。
電気系統に関する基本的な知識があれば、どこに取り付ければよいかもすぐに判断できるので、特に手間もなくスピーディに進めることができました。



クラウドシステムも直感的に設定でき、スムーズに導入することができました。
この他にも施設内では、画像センサや温度センサ、漏水センサなども活用し、より精度の高い設備管理を実現しています。

―弊社商品を導入して変わったことや、貢献できていることを教えてください。
設備管理業界も例に漏れず価格競争が過熱していて、契約金額を理由に契約が解除されることも少なくありません。
そうした中で、センサによる警報の強化と、継続的にデータを取得し、実測値に基づいた省エネや設備運用の改善提案を行うことが可能になった結果、契約継続と管理合理化につながったことは大きな成果です。データは中央監視でも確認できますが、設備ごとの詳細な情報を示すことで信頼性が高まり、より説得力のある提案ができるようになりました。
最適な設備LCC※の実現に向けて、データを元に現状の課題を洗い出したうえで、より効率的な運用方法を検討し、設備投資が必要な場合は、費用対効果を精査したうえで具体的な施策を立案できました。
※LCC(ライフサイクルコスト):建物の計画・設計・施工から、維持管理、解体・廃棄に至るまでの費用の総額のこと。その3分の2が設備に関するランニングコストとされている。


構築したデータベースはTMESならではの強みとなり、契約継続において重要な材料となるため、他社に対する優位性を確立できたと感じています。
また、季節ごとに異なる稼働状況など、肌で感じていた変化や違和感をデータとして可視化することで、最適な運用方法を見つけたり、トラブルが発生している機器にセンサを設置し、電流値を把握することで問題解決につながった事例もありました。
SIRCクラウドは、現場スタッフだけでなく、本社のサポート部門からもアクセスできるようになっています。中央監視での異常検知前に、SIRCクラウドのアラーム機能で異常を早期検出し早期対応できる点も便利ですね。
―現在の取り組みについて、今後の展望を教えてください。
現場の正確な情報把握や最新技術の導入、緊急時の社内対応を一体化して推進することで、お客様の共感を得るとともに、夜間の常駐を不要にする管理体制の構築など、より高度で挑戦的な取り組みも積極的に進めていきたいと考えています。

TMES株式会社
設立 1966年8月13日
代表者 代表取締役社長 横手 敏一
本社所在地 東京都港区芝浦三丁目1番21号
msb Tamachi 田町ステーションタワーS 23階
事業概要 保守メンテナンス事業
HP https://www.tm-es.co.jp